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過去に手軽なバストアップ術として流行したアクティブジェル豊胸は、現在日本国内の主要な美容外科学会で実施が固く禁じられている非常に危険な施術です。
メスを使わず注射だけで柔らかいバストになれる、数年で自然に体内に吸収されるという触れ込みで広く普及したジェル状充填剤ですが、現実には長期間経過しても体内に残留し続けることが明らかになっています。
そればかりか、突然の激しい痛みや巨大なしこりの発生、胸からお腹や背中へのジェルの移動など、取り返しのつかない深刻な健康被害が世界中で多数報告されています。
15年以上、胸の再建や豊胸を専門にしてきた
形成外科専門医のDr.藤林に直接相談!
豊胸に関する疑問なんでもお答えします。
アクティブジェルは、過去にアクアリフトやアクアフィリングといった名称で流通していた非吸収性の注入剤と同じ性質を持つ製品です。かつては手軽なバストアップ手法として多くのクリニックで採用されていましたが、現在では医療界全体で厳しく制限されています。ここでは、なぜこれほどまでに危険視されているのか、その医学的な背景と公的機関の公式な見解について解説します。
このジェルの主成分はコポリアミドなどの合成化合物と水分で構成されています。施術当時は、成分の大部分が水であるため数年で自然に分解されて尿や汗として排出されると説明されていました。しかし、実際の臨床現場や摘出手術の報告において、5年以上経過してもジェルが全く吸収されず、体内に異物として留まり続けているケースが次々と発覚しました。人体にとって分解できない化学物質が大量にバストというデリケートな組織内に長期間存在し続けることは、常に免疫反応や拒絶反応の引き金となる状態を抱え込んでいることを意味します。
このような長期間にわたる残留とそれに伴う合併症の多発を受け、日本美容外科学会(JSASおよびJSAPS)をはじめとする国内の主要な美容医療関連団体は、異例の共同声明を発表し、会員医師に対してアクティブジェル等を使用した豊胸術の実施を禁止・自粛するよう強く勧告しました。また、医療安全の基準が厳しいアメリカの食品医薬品局(FDA)においても、こうした非吸収性の親水性ジェルをバストアップ目的で使用することは一切承認されていません。つまり、世界的な医学の常識として、この施術は行うべきではないハイリスクな行為として位置づけられています。
アクティブジェルの恐ろしい点は、注入直後ではなく、数年が経過してから突然深刻な症状が発症するケースが非常に多いことです。忘れた頃に襲いかかる重篤な合併症は、日常生活を脅かすだけでなく、精神的にも大きなダメージを与えます。ここでは、具体的にどのようなトラブルが引き起こされるのかを詳しく解説します。
体内に残ったジェルは細菌の温床になりやすく、何らかのきっかけで細菌感染を引き起こすことがあります。風邪をひいて免疫力が低下したタイミングなどで、突然バスト全体が赤く腫れ上がり、焼け付くような激しい痛みに襲われます。内部で大量の膿が溜まり、場合によっては皮膚を突き破って膿とジェルが混ざった液体が外に漏れ出すこともあります。通常の抗生物質の内服だけではジェル内部の細菌を死滅させることができず、早急な外科的処置が必要となる極めて危険な状態です。
人体は異物から身を守るために、ジェルの周囲に被膜という硬いカプセル状の組織を形成します。時間の経過とともにこの被膜が分厚く収縮を始めると、本来の柔らかいバストの感触は失われ、石のようにカチカチのしこり(硬結)が無数に形成されます。触れた時の違和感だけでなく、外見上もバストの表面が凸凹になったり、引きつれたりして著しく形が崩れてしまう原因となります。
シリコンバッグのように丈夫な袋に包まれていないジェルは、組織の中で自由に動ける状態にあります。そのため、重力や筋肉の動き、日常生活での圧迫によって、本来注入したはずのバストの位置から徐々に移動(マイグレーション)してしまう現象が多発しています。
ジェルが組織の隙間を縫うようにして、お腹周り、背中、脇の下、さらには足の付け根付近にまでドロドロと流れ落ちてしまい、移動先でしこりや炎症を引き起こすという非常に厄介な事態を招きます。
合併症が起きた場合、あるいは将来の不安をなくすためには体内のジェルを取り除く必要があります。しかし、アクティブジェルの除去手術は、美容外科の手術の中でもトップクラスに難易度が高いとされています。なぜ単に取り出すことがそれほど難しいのか、その理由を解説します。
袋に包まれていないジェルは、乳腺や脂肪、筋肉といったバストの複雑な組織の隙間に、まるで水を含んだスポンジにシロップを流し込んだように深く染み込んで癒着しています。塊として取り出すことができないため、どこにどれだけのジェルが潜んでいるかを完全に把握することは困難です。そのため、どんなに熟練した医師が手術を行っても、100%完全にジェルを取り切ることは医学的にほぼ不可能とされています。
注入した時と同じように注射器で吸い出せば良いと考える方もいますが、癒着し硬くなった組織に絡みついたジェルは吸引器だけでは全く除去できません。
多くの場合、バストの下部や脇などを数センチ切開し、特殊な器具を使って癒着した組織ごと物理的に掻き出す(掻爬する)必要があります。
感染を起こして組織が壊死している場合は、周囲の正常な乳腺組織や筋肉の一部ごと切り取らなければならないこともあり、結果としてバストが大きく凹んだり、変形したりするリスクを伴います。
もし過去にアクティブジェルや類似のジェルによる豊胸術を受けている場合、現在無症状であったとしても決して安心はできません。最悪の事態を防ぐために、早期に現状を正確に把握し、適切な医療機関と繋がっておくことが重要です。ここでは、今すぐ取るべき具体的な行動について解説します。
胸の張り、チクチクとした痛み、触れた時のしこりなど、ほんの少しでも違和感を覚えた場合は、絶対に放置してはいけません。また、相談先は豊胸手術全般を行っているクリニックではなく、他院で行われた危険な注入物の異物除去や乳房再建に特化した実績を持つ、専門性の高い医療機関を選ぶことが必須です。美容外科だけでなく、形成外科の専門医が在籍しているクリニックや大学病院を視野に入れて探すことを強くお勧めします。
自覚症状の有無に関わらず、まずは画像診断によってジェルの現在地と周囲の組織の状態を確認することが最優先事項です。超音波(エコー)検査では、しこりの有無や液体が溜まっているかを迅速に確認できます。さらにMRI検査を行えば、ジェルが筋肉の裏側や背中など思わぬ場所に移動していないか、炎症の範囲がどこまで広がっているかを立体的かつ正確に把握することができます。これらの検査結果をもとに、今すぐ摘出手術が必要か、あるいは定期的な経過観察で良いのかを専門医と慎重に協議してください。
手軽にバストサイズをアップしたいという願いは理解できますが、非吸収性のジェルを選択することは一生の後悔に繋がりかねません。これから豊胸術を検討される場合は、長年の臨床データに基づき、安全性が高く確立されている以下の方法からご自身のライフスタイルに合ったものを選択してください。
注射による手軽なバストアップを希望される場合は、豊胸用の高分子ヒアルロン酸が安全な選択肢となります。ヒアルロン酸はもともと人体に存在する成分であり、時間の経過とともに確実に分解されて体内に吸収されるため、長期的な異物反応のリスクが極めて低いです。また、万が一しこりができたり形が気に入らなかったりした場合でも、ヒアルロニダーゼという専用の溶解注射を使用することで、数日で溶かして元の状態に戻すことができるという大きな安全上のメリットがあります。
自然な見た目と触り心地を最も重視し、かつ異物を体に入れたくない方には脂肪注入豊胸が適しています。ご自身のお腹や太ももから余分な脂肪を吸引し、不純物を取り除いてからバストに細かく注入する方法です。自己組織であるためアレルギーや拒絶反応の心配がなく、一度定着した脂肪はそのままご自身のバストとして半永久的に維持されます。大量に注入しすぎると石灰化(脂肪が硬くなる現象)のリスクがあるため、適量を分散して注入する医師の技術が求められます。
2カップ以上の確実なサイズアップと、美しい形状を長期間維持したい場合は、シリコンバッグ豊胸が最も確実です。現代のシリコンバッグはFDAなどの厳しい安全基準をクリアしており、万が一内部で破損しても中身が漏れ出さない特殊な構造(コヒーシブシリコン)になっています。アクティブジェルとは異なり、カプセル状にまとまっているため、将来的に抜去や入れ替えが必要になった際も、周囲の組織を傷つけることなく安全に取り出すことが可能です。

過去の施術に不安を抱える方が、実際に専門機関を受診し、対策を講じるにあたって直面しやすい現実的な疑問について回答します。
異常がないという結果はひとまず安心できる材料ですが、完全に放置して良いという意味ではありません。アクティブジェルは体内で分解されないため、5年後、10年後に突然感染や炎症を引き起こすリスクが常に潜んでいます。現在は無症状でも、年に1回は専門医のもとでエコー検査やMRI検査を受け、ジェルの状態に変化がないか、移動していないかを定期的にモニタリングし続けることが必須です。
原則として、ジェルの除去と同時にシリコンバッグの挿入や脂肪注入を行うことは強く推奨されません。ジェルが存在していた組織は慢性的な炎症を起こしていることが多く、そこに新たな異物や脂肪を入れると、深刻な感染症の再発や脂肪の壊死を引き起こすリスクが非常に高いためです。まずはジェルの完全な除去と内部の洗浄に専念し、組織が完全に回復するまで最低でも半年から1年程度の期間を空けてから、新たな豊胸術を検討するのが安全な手順です。
数年前に安価で手軽な注射による豊胸を受けたが、薬剤の名前までは覚えていないという方は少なくありません。その場合でも、決して自己判断で放置したり、患部を強くマッサージしたりしないでください。まずは異物除去を専門とする医療機関を受診し、MRI検査を受けてください。画像診断を行うことで、注入物がヒアルロン酸なのか、それともアクティブジェルなどの非吸収性充填剤なのかを、水分含有量や画像の映り方から高い精度で判別し、適切な治療方針を立てることができます。
医師紹介
形成外科専門医として15年以上の経験を積み、幸いなことに同業のプロの医師たちからも技術を認めていただけるようになりました。


私は、ただ手術をこなすだけの医師でありたくはありません。自ら最新の術式や修正技術を学会などで発信し続けることで、日本の美容医療の安全性や発展に少しでも貢献したい、そして何より、私を頼ってくださる患者様に「本当に安全で最高峰の医療」をお届けしたいと考えています。
第46回日本美容外科学会総会
Breast Augmentation Summit
KIREI(医師向けプラットフォーム)手術配信

誰かが手術した状態を修正するのは、アプローチ方法等が不透明であったり、手術前と比べて新たな問題が複合的に絡み合うなどしている場合が多いため非常に困難です。
豊胸でいえば、アクアフィリング除去などがその最たる例です。注入は素人医師でも手軽にできたものですが、除去はあらゆる組織にこびりついてしまうことで困難になります。
シリコンバッグ豊胸や脂肪注入豊胸も同じです。最初の手術は簡単でも、その後に修正するのはスキルがないとできません。
私はそれらの修正を求める患者様に向き合い、多くの修正施術を行ってきました。除去からの完全再建、部分的な修正などを行っています。
日本国内のみならず、アメリカやヨーロッパ、アジア各国など、海を越えて手術を受けに来てくださる患者様が多くいらっしゃいます。
バストの美容医療は極めて繊細で、ミリ単位の「理想の形」や、言葉の奥にある細やかなニュアンスを共有できるかどうかが仕上がりを大きく左右します。だからこそ、私は間に通訳を挟まず、患者様ご自身の言葉を直接お聞きすることをとても大切にしています。
私自身、英語での診療に対応しておりますので、言葉の壁を気にせず、ご希望のイメージや不安な気持ちもご自身の言葉でそのままお伝えください。
I am deeply grateful to welcome many patients who travel not only from within Japan but from across the globe—including the United States, Europe, and various Asian countries—for their surgeries.
Cosmetic breast surgery is an extremely delicate field. The final result depends heavily on sharing a precise, millimeter-accurate vision of your "ideal shape" and truly understanding the subtle nuances behind your words. That is exactly why I place such high importance on listening to you directly, without relying on an interpreter.
Because I provide consultations fully in English, you do not need to worry about any language barriers. Please feel free to share your vision and any concerns you may have, exactly in your own words.