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乳房吊り上げ手術によって生じる皮膚の傷跡は、ご自身のたるみ具合に合わせた適切な術式の選択と、術後の丁寧なケアによって、日常生活でほとんど気にならないレベルまで目立ちにくくすることが十分に可能です。加齢や授乳、急激な体重減少などによって下垂したバストを若々しい位置へと引き上げるバストリフトを検討する際、多くの方が皮膚を切開することに伴う瘢痕や傷跡の残存に強い不安を抱かれています。本記事では、代表的な切開方法ごとの傷跡の位置や特徴をはじめ、時間の経過とともに傷跡がどのように変化していくのかというプロセス、そして手術の痕を少しでも綺麗に治すためにご自身で実践できる具体的な対策について詳しく解説していきます。
15年以上、胸の再建や豊胸を専門にしてきた
形成外科専門医のDr.藤林に直接相談!
豊胸に関する疑問なんでもお答えします。
乳房吊り上げ手術において、傷跡の大きさや位置を決定づける最も重要な要素は切開方法です。切開方法は患者自身の希望だけで決まるわけではなく、バストのたるみ具合や下垂の度合い、皮膚の余剰量などに応じて担当の医師が最適なものを選択します。無理に傷跡が小さい方法を選ぶと十分な引き上げ効果が得られなかったり、後からバストの形がいびつになったりするリスクがあるため、ご自身の状態に合った術式を理解しておくことが大切です。
ラウンドブロック法は、乳輪の周囲の皮膚をドーナツ状に切り取り、巾着袋の口を絞るように縫い合わせることでバスト全体を引き上げる術式です。この方法の最大のメリットは、傷跡が乳輪と通常の皮膚の境界線上にぴったりと重なるため、術後の傷跡が非常に目立ちにくいという点にあります。
この術式は、バストのたるみが比較的軽度の方に適しています。乳首の位置が極端に下がっておらず、皮膚の余りが少ない場合に有効です。また、乳輪が大きいことに悩んでいる方は、この手術と同時に乳輪を小さくする縮小効果も得ることができます。
傷跡が乳輪の周りのみに限定されるため、水着や胸元の開いた服を着ても傷跡が見える心配はほとんどありません。しかし、重度の下垂がある方にこの方法を無理に適用すると、引き上げるために強い力で皮膚を縫い寄せる必要が生じます。その結果、術後に傷跡が引っ張られて乳輪が不自然に広がってしまったり、傷跡自体が太く目立ってしまったりする失敗が起こり得ます。たるみの度合いを見極めた上で選択されるべき方法です。
垂直法は、乳輪の周囲に加えて、乳輪の下端からバストの底にあたるアンダーバストのラインに向かって縦にまっすぐ切開を入れる術式です。ロリポップ法とも呼ばれ、キャンディーのような形の切開ラインになります。現在の乳房吊り上げ手術において、非常に多く用いられている標準的な方法の一つです。
傷跡は乳輪の周りと、そこから下に向かって伸びる縦の一本線として残ります。縦の傷跡は胸の正面部分にあるため、術後しばらくは目につきやすいと感じるかもしれません。しかし、重力によってバストが下方に引っ張られる力に対して、縦方向の傷跡は引き伸ばされにくいため、傷の幅が広がりにくく、最終的には細く白い線として落ち着きやすいという医学的な特徴を持っています。
中等度のたるみがある方や、余分な皮膚をしっかりと切除してバスト全体を立体的で丸みのある美しい形に再建したい方に最適です。ラウンドブロック法よりも強力な引き上げが可能でありながら、後述する逆T字法よりも傷跡の総面積を抑えることができるため、引き上げ効果と傷跡の少なさのバランスが非常に優れています。
逆T字法は、乳輪の周囲と縦のラインに加えて、アンダーバストの溝に沿って横方向にも切開を加える術式です。船のいかりの形に似ていることからアンカー法とも呼ばれます。切開する範囲が最も広くなるため、残る傷跡も必然的に長くなります。
傷跡は乳輪の周り、そこから下への縦線、そして胸の下の溝に沿った横線の3か所に残ります。特に胸の下の横線は、体が動くたびに皮膚が伸び縮みする部分であるため、傷跡が引っ張られて少し太くなりやすい傾向があります。しかし、この横の傷跡はバストの下の自然な溝に隠れるため、正面から立った状態で見ると、胸のふくらみに隠れて意外と目立たないという側面もあります。
加齢や大幅な体重減少によって著しくバストが垂れ下がってしまった重度の方や、大きすぎるバストを小さくする乳房縮小術を同時に行う場合に必須となる術式です。傷跡の長さよりも、まずはバストの機能的な問題や著しい形状の崩れを根本から改善し、理想のプロポーションを取り戻すことを最優先すべきケースで選択されます。
皮膚を切開して縫合した傷が完全に治癒するまでには、いくつかの段階を踏む必要があります。術後すぐに傷跡が消えることはなく、体内の細胞が組織を修復するための反応を起こしながら、長い時間をかけて徐々に周囲の肌になじんでいきます。この経過をあらかじめ理解しておくことで、術後の不安を大きく軽減することができます。
手術を終えてから最初の1ヶ月間は、医学的に炎症期および増殖期の初期と呼ばれ、体が傷を治そうと活発に働いている時期です。この期間の傷跡は最も目立ち、デリケートな状態にあります。
抜糸を終えた直後の傷跡は、ミミズ腫れのように少し盛り上がっていたり、強い赤みや熱感を持っていたりすることが一般的です。また、皮膚の下で微量な出血が起こることにより、傷跡の周囲に青紫色や黄色の内出血が広がることもありますが、これらは数週間で自然に体内に吸収されて消えていきます。
この時期の傷口はまだ完全に結合しておらず、強い力が加わると傷が開いたり、傷跡の幅が広がってしまったりする危険性があります。重いものを持ち上げる、腕を高く上げる、激しい運動をするなどの動作は厳禁です。傷に余計な張力をかけず、安静に過ごすことが後の傷跡の綺麗さを決定づけます。
術後3ヶ月を過ぎる頃から、傷の修復作業が落ち着き始め、成熟期と呼ばれる段階に入ります。目立っていた赤みや硬さが少しずつ改善していく、変化を実感しやすい時期です。
最初は鮮やかな赤色だった傷跡が、徐々に茶褐色へとくすみ、最終的にはご自身の元の肌の色に近い、白っぽい細い線へと変化していきます。傷跡を触ったときの硬さやツッパリ感も、この時期を境にだんだんと柔らかくなり、自然な皮膚の感触に近づいていきます。
個人差はありますが、半年が経過する頃には傷跡の盛り上がりが平らになり、周囲の皮膚との境界線が目立ちにくくなります。ただし、血流が良くなる入浴後や運動後などは、一時的に傷跡の赤みが再燃することがありますが、これは正常な反応であり心配はいりません。
手術から1年以上が経過すると、傷跡の状態はほぼ完成形となります。これ以降、傷跡が劇的に変化することは少なくなりますが、時間の経過とともにさらに肌になじんでいきます。
多くの場合、傷跡は非常に細い白い線として残ります。素肌の状態で至近距離から見れば傷跡があることは分かりますが、ブラジャーや水着を着用すれば完全に隠れる位置に計算して切開されているため、温泉やプールなどの日常生活において他人の視線が気になることはほとんどなくなります。
傷跡の治り方には、遺伝的な肌質や体質が大きく関わります。特にケロイド体質や肥厚性瘢痕ができやすい体質の方の場合、1年経っても赤みや盛り上がりが引かないことがあります。通常の経過から外れていると感じた場合は、早めに担当医に相談し、適切な処置を受けることが重要です。
バストリフトの傷跡の仕上がりは、執刀医の縫合技術だけでなく、患者自身が術後にどのようなケアを行ったかによって大きく左右されます。傷跡が太く目立ってしまう最大の原因は、皮膚が引っ張られる張力と、乾燥や摩擦による外部刺激です。これらを徹底的に防ぐための具体的な対策を実践することが不可欠です。
抜糸後、傷口が塞がったからといって何もせずに放置するのは危険です。傷跡を綺麗に治すための最初のアプローチは、医療用テープによる保護と皮膚の保湿です。
人間の皮膚は日常の動作で常に引っ張られており、この力が傷跡にかかると、体が傷が開かないようにと過剰な組織を作り出し、結果として傷跡が太く盛り上がってしまいます。これを防ぐため、術後3ヶ月から半年程度は、傷跡に対して垂直方向にサージカルテープを貼り、皮膚が引っ張られる伸展刺激を物理的に抑え込むことが極めて重要です。テープは無理に剥がさず、自然に剥がれかけるまで数日間貼りっぱなしにすることで、皮膚への負担を最小限に抑えられます。
テープを貼り替えるタイミングや、テープ保護を終了した後の皮膚は、バリア機能が低下して非常に乾燥しやすくなっています。乾燥はかゆみを引き起こし、無意識に掻きむしってしまう原因となります。ヘパリン類似物質が含まれた保湿剤や、ワセリンなどの刺激の少ないクリームを優しく塗り込み、皮膚の水分を保ちながら正常なターンオーバーを促すことが大切です。
バストはその重み自体が、下に向かって皮膚を引っ張る力となります。術後の不安定なバストを適切な位置で固定し、傷跡への負担を減らすためには下着の選び方が鍵を握ります。
手術直後から数ヶ月間は、ワイヤーが入った一般的なブラジャーは傷跡を圧迫して痛みを引き起こすだけでなく、血流を悪化させて治癒を遅らせる原因になります。医師の指示に従い、医療用のサポートブラや、ノンワイヤーでホールド力がしっかりとしたスポーツブラを着用してください。バストの揺れを抑えることで、傷跡への張力を劇的に軽減できます。
就寝時は仰向けで寝ることを心がけてください。うつ伏せ寝はバストを強く圧迫し、傷跡に深刻なダメージを与えます。横向き寝も左右のバストが流れ、片側の傷跡に過度な負担がかかるため避けるべきです。また、ジョギングやジャンプなど、バストが上下に大きく揺れる運動は、最低でも術後3ヶ月間は控えることが賢明です。
傷跡の赤みが引いた後に、茶色い色素沈着として目立たせてしまう原因の多くは紫外線です。また、傷を治すための材料を体内にしっかりと補給することも忘れてはいけません。
手術後の新しい皮膚は、メラニン色素を作り出す細胞が非常に過敏な状態になっています。この時期に紫外線を浴びると、傷跡の周辺だけが濃いシミのように茶色く残ってしまいます。服の上からでも紫外線は透過するため、胸元の開いた服を避けることはもちろん、傷跡が落ち着くまでの半年から1年間は、UVカット効果のあるテープを使用したり、日焼け止めを優しく塗布したりするなどの厳重な紫外線対策を行ってください。
傷ついた組織を速やかに修復し、丈夫な皮膚を作るためには、細胞の原料となるタンパク質の摂取が不可欠です。肉、魚、卵、大豆製品などを意識して食事に取り入れてください。また、コラーゲンの生成を助けるビタミンCや、血流を改善して細胞のターンオーバーを促すビタミンEを合わせて摂取することで、体の内側からも傷跡の早期回復をサポートすることができます。
ここでは、乳房吊り上げ手術を具体的に検討されている方から寄せられる、個別状況に基づいた現実的な疑問についてお答えします。
過去の怪我や手術で傷跡が赤く盛り上がりやすかった方でも、直ちに手術が不可能になるわけではありません。ただし、通常の方よりも傷跡が目立ちやすくなるリスクが高いことは事実です。手術を希望される場合は、事前のカウンセリングで必ず医師にその旨を申告してください。切開範囲を最小限にする術式の工夫に加え、術直後からステロイド剤を含有したテープの貼付や、トラニラストなどのケロイド予防内服薬の処方といった、より厳密で積極的な傷跡予防プログラムを組み込むことで、リスクを抑えながら手術を行うことが可能なケースも多くあります。
通常は1年程度で白く落ち着くはずの傷跡が、赤みを持ったまま目立っていたり、触ると硬く盛り上がったりしている場合は、セルフケアの限界を超えている可能性があります。このような状態に対しては、美容医療のアプローチによる改善が期待できます。具体的には、過剰に増殖した毛細血管を破壊して赤みを抑えるレーザー治療や、皮膚の再生を促すフラクショナルレーザー、また盛り上がりが強い場合にはステロイドの局所注射を行うことで、傷跡を平坦にして目立たなくさせる治療法があります。経過に不安を感じた時点で、早めに執刀医や専門のクリニックへ相談してください。
乳房吊り上げ手術は主に皮膚や脂肪組織を操作するため、乳腺そのものを全て取り除くわけではありません。しかし、選択する術式によっては授乳機能に影響を及ぼす可能性があります。ラウンドブロック法や垂直法など、乳腺組織へのダメージが比較的少ない方法であれば、術後の授乳が可能であるケースが一般的です。一方で、バストの縮小を伴う逆T字法などの大規模な手術では、乳頭へ繋がる乳管や神経を一部切断せざるを得ないことがあり、将来の母乳育児に支障をきたすリスクが高まります。今後妊娠や授乳を希望されている方は、手術の計画段階で必ず医師と共有し、乳腺の温存を最優先とした術式を検討してもらう必要があります。
医師紹介
形成外科専門医として15年以上の経験を積み、幸いなことに同業のプロの医師たちからも技術を認めていただけるようになりました。


私は、ただ手術をこなすだけの医師でありたくはありません。自ら最新の術式や修正技術を学会などで発信し続けることで、日本の美容医療の安全性や発展に少しでも貢献したい、そして何より、私を頼ってくださる患者様に「本当に安全で最高峰の医療」をお届けしたいと考えています。
第46回日本美容外科学会総会
Breast Augmentation Summit
KIREI(医師向けプラットフォーム)手術配信

誰かが手術した状態を修正するのは、アプローチ方法等が不透明であったり、手術前と比べて新たな問題が複合的に絡み合うなどしている場合が多いため非常に困難です。
豊胸でいえば、アクアフィリング除去などがその最たる例です。注入は素人医師でも手軽にできたものですが、除去はあらゆる組織にこびりついてしまうことで困難になります。
シリコンバッグ豊胸や脂肪注入豊胸も同じです。最初の手術は簡単でも、その後に修正するのはスキルがないとできません。
私はそれらの修正を求める患者様に向き合い、多くの修正施術を行ってきました。除去からの完全再建、部分的な修正などを行っています。
日本国内のみならず、アメリカやヨーロッパ、アジア各国など、海を越えて手術を受けに来てくださる患者様が多くいらっしゃいます。
バストの美容医療は極めて繊細で、ミリ単位の「理想の形」や、言葉の奥にある細やかなニュアンスを共有できるかどうかが仕上がりを大きく左右します。だからこそ、私は間に通訳を挟まず、患者様ご自身の言葉を直接お聞きすることをとても大切にしています。
私自身、英語での診療に対応しておりますので、言葉の壁を気にせず、ご希望のイメージや不安な気持ちもご自身の言葉でそのままお伝えください。
I am deeply grateful to welcome many patients who travel not only from within Japan but from across the globe—including the United States, Europe, and various Asian countries—for their surgeries.
Cosmetic breast surgery is an extremely delicate field. The final result depends heavily on sharing a precise, millimeter-accurate vision of your "ideal shape" and truly understanding the subtle nuances behind your words. That is exactly why I place such high importance on listening to you directly, without relying on an interpreter.
Because I provide consultations fully in English, you do not need to worry about any language barriers. Please feel free to share your vision and any concerns you may have, exactly in your own words.