豊胸手術で入れたシリコンバッグの除去費用は、単に抜去するだけなのか、あるいは新しいバッグや脂肪注入を組み合わせるかによって料金相場が大きく異なります。
かつて豊胸をして手に入れた美しいバストも、経年劣化や体型の変化、被膜拘縮(ひまくこうしゅく)といったトラブル、あるいは気持ちの変化によってシリコンバッグの取り出しを考える時期が来ることがあります。いざバッグ抜去を検討する際、最も気になるのが費用面ではないでしょうか。手術後のバストの見た目がどうなるのかという不安を感じながらも、追加の手術が必要になるのか、どのような費用が発生するのかを詳しく知りたい方も多いはずです。
本記事では、単純な抜去のみ、新しいバッグへの入れ替え、そして自身の脂肪をバストへ戻す脂肪注入など、施術内容ごとのシリコン除去の費用相場を分かりやすく解説します。豊胸 シリコン 除去費用で悩む方は一度ご相談ください。
シリコンバッグのみを単純抜去する場合の費用相場
クリニックによって異なる自院と他院の抜去費用
シリコンバッグのみを体から取り出す単純抜去の手術は、かつてそのバッグを挿入したクリニックで受ける(自院抜去)か、別の新しいクリニックで受ける(他院抜去)かによって、費用相場が大きく変動します。
一般的に、自分が豊胸手術を受けたのと同じクリニックで抜去を行う場合の費用相場は、およそ15万円から25万円程度です。クリニックによっては、自院の患者に対するアフターフォローや保証制度の一環として、さらに安価に設定されていることもあります。
一方で、過去に手術を受けたクリニックとは異なる別のクリニックで抜去を行う場合、費用相場はおよそ30万円から45万円程度と、やや高額になります。これは、他院で挿入されたバッグの種類や、どのような深さに挿入されているのか、癒着の程度がどのくらい進んでいるのかといった事前情報が不足しているためです。医師が手術中のリスクをより慎重に評価し、高度な技術でアプローチする必要があることから、他院抜去の料金は高めに設定されるのが一般的です。
カプセル除去や麻酔代など別途発生しやすい追加料金
シリコンバッグ除去を検討する際、ホームページに記載されている基本の手術料金だけで予算を組むのは禁物です。実際の手術では、基本料金以外にさまざまな追加費用が発生することが多く、それらを合計した総額を把握しておく必要があります。
代表的な追加費用の一つが、カプセル除去費用です。シリコンバッグを体内に長年入れていると、体が異物を保護しようとしてバッグの周囲に被膜(カプセル)を作ります。この被膜が時間とともに厚くなり、キュッと縮んで胸がカチカチに硬くなってしまう現象を被膜拘縮(カプセル拘縮)と呼びます。バッグを取り出す際、この硬くなったカプセルも同時にきれいに切り取って除去する必要がある場合、カプセル除去費用として片側で数万円、両側で10万円から20万円程度の追加料金がかかります。
また、手術を安全かつ痛みをなくして行うための麻酔費用も欠かせません。バッグ除去は眠る麻酔(静脈麻酔)や全身麻酔を使用して行われることが多く、これらには別途3万円から10万円程度の手術費用が上乗せされます。そのほかにも、事前の血液検査代(1万円から2万円程度)や、術後に着用するバスト固定用の圧迫サポーター(1万円から2万円程度)、処方される抗生剤や痛み止めなどの薬代が別途必要になるクリニックもあります。
単純抜去を行った場合の術後のバストの状態
シリコンバッグを単純に取り除くだけの場合、手術の費用は最も安く抑えられますが、術後のバストの見た目には大きな変化が生じます。この変化を事前に理解しておかないと、手術後に後悔することになりかねません。
長年にわたってシリコンバッグによって内側から引き伸ばされていた皮膚や乳腺は、バッグが抜けることで風船がしぼんだような状態になります。そのため、一時的に胸の皮膚が余ってしまい、シワやたるみが目立ったり、バッグを入れる前の元々の胸のサイズよりもさらに小さくしぼんで見えたりすることがあります。
皮膚の伸縮性によって数ヶ月かけてある程度は自然に引き締まっていきますが、特に大きなサイズのバッグを入れていた方や、皮膚の弾力が失われつつある年齢層の方の場合、下垂(胸の垂れ)が顕著に残ってしまうケースも少なくありません。単純抜去を選択する際は、こうしたバストの形崩れのリスクを受け入れるか、あるいはそれを補うための別の施術を組み合わせるかを慎重に判断する必要があります。

単純にシリコンを抜くだけなら費用は一番抑えられますが、抜いた後のバストのしぼみやたるみが気になるケースが多いため、まずは医師に術後の仕上がりイメージをしっかり相談しましょう。
新しいシリコンバッグへ入れ替える場合の費用相場
バッグの抜去と新しいバッグ挿入を合わせたトータル費用
古いシリコンバッグを取り出した後に、同じ手術の中で新しいシリコンバッグを挿入して入れ替える場合、当然ながら単純抜去よりも全体の費用は高くなります。
この場合の費用相場は、およそ80万円から150万円程度です。内訳としては、古いバッグを慎重に取り出す抜去費用(他院の場合30万円から45万円)に加えて、新しいシリコンバッグを用いた豊胸手術費用(50万円から100万円)が合算されるため、高額な料金になります。
ただし、多くの美容クリニックでは「バッグ入れ替えプラン」として、抜去と挿入をセットにしたお得なパッケージ料金を設けています。同じクリニックで同時に行うことで、麻酔代や事前の検査費用、術後のアフターケア代を一回分にまとめることができるため、別々に手術を受けるよりもトータルの費用負担を大幅に抑えることが可能です。入れ替えを視野に入れている場合は、個別の料金だけでなく、セットプランの設定があるかどうかを事前に確認するとよいでしょう。
入れ替えを選択するメリットと術後の経過
シリコンバッグの入れ替えを選択する最大のメリットは、これまで維持してきたバストのボリュームや美しい形をそのままキープできる、あるいはさらに理想的な形に整え直せる点にあります。長年の使用によって変形したり破損の恐れがあったりする古いバッグを、最新の安全性が高いバッグにアップデートすることで、今後の破損やトラブルの不安から解放されます。
術後の経過(ダウンタイム)については、単純抜去のみの場合と比べて、痛みや腫れが長引く傾向があります。すでにバッグが入っていたスペース(ポケット)を利用して入れ替えを行いますが、新しいバッグの形や大きさに合わせてスペースを調整したり、硬くなった被膜を処理したりするため、組織へのダメージがやや大きくなります。
術後は数日から1週間程度、バスト全体に強い筋肉痛のような痛みやツッパリ感が生じます。通常は処方される痛み止めでコントロール可能ですが、仕事や家事を数日間休めるようなスケジュールを組んでおくのが安心です。腫れや内出血が落ち着き、新しいバッグが胸に馴染んで本来の自然な柔らかさになるまでには、約3ヶ月から半年ほどの期間を要します。
最新のシリコンバッグと従来品の価格差
入れ替え手術の費用に最も大きな影響を与えるのが、新しく挿入するシリコンバッグの種類やグレードです。シリコンバッグは医療技術の進歩とともに年々進化しており、使用する製品によって数十万円単位の価格差が生じます。
近年主流となっている最新のシリコンバッグ(モティバの最新シリーズなど)は、従来のコヒーシブシリコンと呼ばれる製品に比べて中身のゲルの密度やシェルの強度が大幅に改良されています。そのため、破損や中身の漏れ出しのリスクが極めて低く、非常に高い耐久性を誇ります。さらに、重力に合わせてバッグの形状が変化するように作られているため、立っているときは自然な下垂感(しずく型)になり、横たわったときは平らに広がるなど、本物のバストに近い驚くほど自然な動きと触り心地を実現できます。
これらの最新バッグは高性能である反面、バッグ自体の仕入れ値が高いため、豊胸手術の基本料金が非常に高くなります。従来の比較的安価なバッグと比べると、最新バッグを使用した入れ替えは費用が20万円から40万円ほど上乗せされるのが一般的です。安全性を重視するのか、あるいは費用を抑えたいのか、自分のライフプランや優先順位に合わせて製品を選ぶことが大切です。



バッグの入れ替えは、元のバストラインを保ちたい方に最適ですが、最新のバッグは高性能な分、費用も高くなりがちです。ご予算と期待する柔らかさを照らし合わせて選んでみてくださいね。
バッグ抜去と同時に脂肪注入を行う場合の費用相場
自身の脂肪をバストへ戻す脂肪注入豊胸の費用内訳
古いシリコンバッグを取り除くと同時に、自分のお腹や太ももなどから余分な脂肪を吸引してバストに移植(脂肪注入)する施術は、人工物を完全に排除しながらバストの形を維持できるため、非常に人気の高い方法です。
この施術の費用相場は、およそ100万円から180万円程度と、豊胸修正手術の中でも最も高額な部類に入ります。費用が高くなる理由は、一つの手術の中で「シリコンバッグの抜去」「太ももやお腹からの脂肪吸引」「吸引した脂肪の精製・加工」「バストへの脂肪注入」という複数の高度な技術が必要な工程をすべて同時に行うためです。
具体的な費用の内訳としては、まず他院または自院のシリコンバッグ除去費用がかかります。そこに、脂肪吸引を行うための技術料、吸引した脂肪から不純物や老化細胞を取り除くための特殊な遠心濾過(精製)費用、そしてバストの空いたスペースに脂肪を細かく丁寧に注入していく豊胸技術料が加算されます。これに麻酔代や圧迫固定具代が加わるため、事前にクリニックから詳細な見積もりを取得しておくことが不可欠です。
不自然なバストのしぼみを防ぐ同時施術の魅力
シリコンバッグを抜去して生じるバストの急激なしぼみや、たるんだ皮膚のヨレは、女性にとって精神的にも大きなストレスとなります。バッグ抜去と同時に脂肪注入を行うことには、こうした不自然な見た目の変化を防ぐという大きな魅力があります。
シリコンバッグが収まっていたスペースは、バッグを取り出すことで大きな空洞になります。この空いたスペースに脂肪をまんべんなく注入することで、皮膚がたるむのを防ぎ、まるで生まれつきのような自然で柔らかいバストを再建することができます。
さらに、異物であるシリコンバッグから、自分自身の生体組織である脂肪へと入れ替えるため、術後はアレルギーや拒絶反応の心配が全くありません。バッグ特有の冷たさや硬さ、不自然な輪郭がなくなり、体温がしっかりと感じられる、触り心地の良い温かいバストを取り戻すことができるのが、多くの患者に選ばれている最大の理由です。
脂肪を注入する部位や加工方法による料金の変動
脂肪注入によるシリコン抜去修正の費用は、脂肪を吸引する部位の数や範囲、そして採取した脂肪をどのように加工・精製するかによって大きく変動します。
まず、脂肪吸引を行う部位(主に太もも、お腹、お尻など)の範囲が広くなればなるほど、あるいは複数の部位から吸引する必要があるほど、脂肪吸引の基本料金がアップします。バストをしっかりとボリュームアップさせるためには、片胸あたり150ccから250cc以上の良質な脂肪を採取する必要があるため、痩せ型の方の場合は複数の部位からかき集める必要があり、その分費用が加算される傾向があります。
また、採取した脂肪の精製方法(加工オプション)も費用に直結します。比較的安価なのは、不要な水分をフィルターでこし取るだけの簡易的な加工方法(ピュアグラフトなど)ですが、定着率(注入した脂肪がバストに定着する割合)がやや低く、しこりのリスクが高まる可能性があります。一方で、特許技術を用いた遠心分離機で不純物を徹底的に排除して元気な脂肪細胞だけを濃縮する加工方法(コンデンスリッチなど)は、定着率が非常に高く、しこりのトラブルを最小限に抑えることができますが、加工費用として数十万円の追加オプション料金が必要になります。



シリコンバッグから脂肪注入への乗り換えは、触り心地も見た目も一番自然に仕上がります。部分痩せも同時に叶うため、予算に余裕があれば非常におすすめの選択肢ですよ。
豊胸シリコンの除去費用を抑えるためのポイント
モニター割引やキャンペーンを賢く利用する
豊胸シリコンの除去やそれに伴う入れ替え、脂肪注入は、どうしても高額な自由診療となるため、少しでも出費を抑えたいと考えるのは当然です。費用負担を軽くするための最も効果的な方法の一つが、各クリニックが募集しているモニター制度やキャンペーンの活用です。
モニター制度とは、手術前後のバストの経過写真(症例写真)やインタビュー内容を、クリニックのホームページ、SNS、パンフレットなどに掲載することを条件に、手術費用を割引してもらえるシステムです。顔が出ない部分モニターであれば、プライバシーを守りながら利用することができます。割引率はクリニックや施術内容によって異なりますが、通常の料金から20%から50%程度も安くなるケースがあり、数十万円単位での費用削減が期待できます。
また、季節ごとの特別キャンペーンや、特定の曜日の手術限定の割引、LINEの友だち登録によるクーポン配布などを定期的に行っているクリニックもあります。カウンセリングを受ける前に、クリニックの公式サイトやSNSをくまなくチェックし、現在利用できるお得なプランがないか調べておきましょう。
複数のクリニックでカウンセリングを受け見積もりを比較する
費用を安く抑え、かつ後悔のない手術を受けるためには、必ず複数のクリニック(2院から3院程度)を回り、実際に医師の診察とカウンセリングを受けて見積もりを比較することが大切です。
美容クリニックのホームページに表示されている金額は、あくまで「基本の手術料金のみ」であることが多く、実際にカウンセリングを受けると、麻酔代、血液検査代、術後ケア代などが追加され、当初の予想よりも大幅に高い金額を提示されることが珍しくありません。また、他院で行った手術の修正であるため、医師の診断によって「追加のカプセル除去が必要」と判断され、料金が上乗せされることもあります。
複数のクリニックでカウンセリングを受け、すべての追加費用が含まれた総額の相見積もり(あいみつ)をとることで、どのクリニックが適正な価格で誠実に対応してくれているのかを冷静に判断できるようになります。価格が安すぎるクリニックには注意し、提示された見積もりの内訳に漏れがないか、アフターケアの保証が含まれているかをしっかりと確認しましょう。
豊胸シリコン除去における健康保険適用の可能性
原則として、美容目的で行われた豊胸手術のシリコンバッグを取り出す手術は、すべて健康保険が適用されない自費診療(自由診療)となります。バッグの劣化による交換や、見た目を良くしたいといった目的での抜去には、保険を使うことはできません。
しかし、非常に稀なケースとして、生命や身体に重大な危険を及ぼす医学的な緊急トラブルが生じている場合には、例外的に公的医療保険が適用されて手術が受けられることがあります。例えば、シリコンバッグが完全に破損して中のゲルが漏れ出し、バストの内部で激しい炎症や重度の感染症(化膿)を起こしている場合や、激しい被膜拘縮によって日常生活に支障をきたすほどの耐え難い持続的な痛みがある場合などがこれに該当します。
保険適用でバッグ除去手術を受けるためには、大学病院や総合病院などの形成外科や乳腺外科を受診し、医師による医学的な必要性の診断を受ける必要があります。ただし、保険診療として行われる手術は、あくまで健康被害を及ぼしている異物を取り除く医療行為としての単純抜去のみであり、術後の美しさを追求するような配慮や、新しいバッグの挿入、脂肪注入などの美容目的の施術を同時に受けることは一切できない点に注意が必要です。



保険適用で抜去できるケースはごく稀で、仕上がりの美しさは考慮されないことがほとんどです。費用を抑えるなら、美容クリニックのモニター制度を検討するのが近道ですよ。
豊胸シリコン除去に関するよくある質問
シリコンバッグ除去の手術は痛いですか
手術中は静脈麻酔や全身麻酔を使用して眠っている状態で行われるため、痛みを感じることは全くありません。どうぞご安心ください。
術後の痛みについては、個人差はあるものの、一般的には3日から1週間程度、バストの奥が筋肉痛のようにズキズキと痛むことがあります。クリニックから処方される痛み止め(内服薬)を適切に服用することで、日常生活に大きな支障が出ないレベルに痛みを抑えることができます。
ただし、単純抜去だけでなく同時に脂肪注入を行った場合は、脂肪を注入した胸よりも、脂肪を採取した太ももやお腹の筋肉痛のような痛みが強く出ることが多いです。こちらも1週間程度をピークに徐々に落ち着いていきます。
シリコンバッグを取り出したら胸は垂れてしまいますか
大きめのシリコンバッグを長年挿入していた場合、バストの皮膚や乳腺が引き伸ばされているため、バッグを取り出すことで胸が一時的にしぼんで垂れやすくなります。
人間の皮膚には自然に収縮する力があるため、数ヶ月から半年ほどの時間をかけてある程度はバストが引き締まっていきますが、元々の皮膚の余り具合や年齢によっては、シワが目立ったり下垂(垂れ乳)が残ったりすることがあります。このしぼみや垂れを防ぐために最も効果的なのが、バッグを抜くと同時に自身の脂肪を注入する脂肪注入豊胸です。皮膚が余って生じる空洞を自分の脂肪で優しく満たすことで、シリコン特有の不自然さを排除しながら、ハリのある若々しい本物のバストを維持することができます。
他院で入れたシリコンバッグでも除去してもらえますか
はい、ほとんどの美容外科クリニックで、他院で挿入されたシリコンバッグの除去手術を積極的に受け付けています。
他院で入れたバッグであっても対応は十分に可能ですが、どのような種類のバッグが、どの層(大胸筋下や乳腺下など)に入っているのか、術前の正確な状態を把握することが必要です。そのため、事前のカウンセリングの際にエコー(超音波)検査や、必要に応じてMRI検査を行い、バストの内部の状態を詳しく診察することが義務付けられているクリニックが多いです。事前診断にかかる費用は数千円から数万円程度ですので、カウンセリング時に合わせて確認しておきましょう。
シリコンバッグの寿命や破損のサインはありますか
昔の生理食塩水バッグや古いタイプのシリコンバッグは、10年前後での入れ替えや抜去が推奨されていましたが、近年の高品質なバッグは非常に耐久性が高く、特にトラブルがなければ半永久的に入れっぱなしでも問題がないケースが増えています。
しかし、バッグが破損していたり、カプセル拘縮という異常が起きていたりする場合は、早期の除去が必要です。バッグ破損や拘縮の代表的なサインとしては、バストが急激に硬くなる、バストの形が左右非対称に歪む、胸に部分的な凹みや引きつれが見られる、持続的な鈍い痛みや違和感がある、などが挙げられます。少しでもこのような症状を感じた場合は、決して放置せず、すぐにクリニックでエコー検査や診察を受けるようにしてください。




