シリコン豊胸は年取ったらどうなる?経年変化の症状と後悔しない対策を解説

若い頃に受けたシリコン豊胸は、年齢を重ねるにつれて体型の変化やバッグの経年劣化によって不自然な見た目や違和感を引き起こすことがあります。

シリコンバッグを用いた豊胸手術は、半永久的に豊かなバストを維持できる魅力的な治療法ですが、手術から10年、20年と年月が経過したときにどのような変化が起こるのか不安を感じる方も少なくありません。特に、皮膚のたるみや皮下脂肪の減少によってバッグの境目が浮き出てしまったり、加齢による体型の変化とバストのボリュームが合わなくなったり、カプセル拘縮と呼ばれるバストの硬化が生じたりすることがあります。この記事では、シリコン豊胸後に年を重ねることで生じる具体的な変化やその原因、そして長く美しい状態を保つため、あるいは不具合が生じた際に対処するための解決策を詳しくご紹介します。

シリコン豊胸 年取ったらで悩む方は一度ご相談ください。

目次

シリコン豊胸をした胸が年を取ったら起こりうる4つの変化

シリコンバッグは体内で急激に劣化することはありませんが、それを取り巻くご自身の体は年齢とともに確実に変化していきます。ここでは、加齢にともなってバストやその周辺組織、そして挿入したバッグ自体にどのような変化が訪れるのか、代表的な4つの現象を解説します。

加齢にともなうバスト下垂によるバッグの輪郭の浮き出

年齢を重ねると、皮膚のハリや弾力を保つコラーゲンが減少し、バストを支えているクーパー靭帯と呼ばれる繊維組織が伸びて緩んでしまいます。これにより、バスト全体の皮膚や脂肪などの組織は重力に従って下へと垂れていきます。

しかし、胸の中に挿入されたシリコンバッグは、手術で固定された位置に留まろうとするため、自分の本物の胸の組織だけが下垂し、バッグの上部の輪郭が不自然に浮き出てしまう現象が生じることがあります。また、バッグにシワが寄って皮膚の上から波打つように見えたり触れたりするリップリングと呼ばれる現象や、自胸のアンダーラインとバッグのアンダーラインがずれて胸が2重に膨らんでいるように見えるダブルバブルと呼ばれる状態が起こることもあります。特に、もともと痩せ型で皮膚が薄い方や、大胸筋の下ではなく乳腺の下にバッグを挿入した方に、これらの現象が目立ちやすくなります。年齢とともにデコルテ部分の脂肪が減ることも、バッグの存在感を際立たせる一因となります。

体型の変化と挿入したシリコンバッグのサイズ不一致

若い頃に挿入した大きなシリコンバッグは、当時の若々しく張りのある体型には調和していても、年齢を重ねて体全体が細くなったり、逆にふくよかになったりすることで、全体のバランスと合わなくなることがあります。

例えば、閉経後に女性ホルモンの分泌が低下すると、乳腺組織が萎縮して胸全体のボリュームが減ります。すると、自胸の厚みが失われてバッグの形だけが不自然に強調され、お椀を伏せたような人工的なバストラインが目立つようになってしまいます。また、背中や腰回りがふくよかになる一方で、バストだけが不自然に尖って突き出たようなプロポーションになってしまうこともあります。年齢にふわさしい上品で落ち着いたバストラインと、過去に挿入した華やかなバッグのサイズとのギャップが、衣服の着こなしに影響を与え、心理的な負担になるケースも少なくありません。

被膜が硬くなってバストが変形するカプセル拘縮

シリコンバッグを体内に挿入すると、人間の体は異物を排除しようとする自然な防御反応として、バッグの周囲にカプセル(被膜)と呼ばれるコラーゲンの薄い膜を形成します。これは誰もが起こる正常な反応ですが、時間の経過とともにこの被膜が異常に厚くなり、バッグを強く締め付けるように収縮してしまうことがあります。これをカプセル拘縮と呼びます。

カプセル拘縮が進行すると、バストが石のようにカチカチに硬くなったり、球体のように丸く歪んで不自然に高い位置へ引き上げられたりします。また、締め付けの力が強くなると胸に圧迫感や痛みを伴うこともあり、うつ伏せになれないなど日常生活に支障をきたすケースもあります。長期間バッグを挿入しているほど、このカプセル拘縮の発生リスクは高まる傾向にあります。

シリコンバッグ本体の経年劣化や破損リスク

医療技術の進歩により、近年のシリコンバッグは非常に耐久性が高くなっていますが、それでも永久に劣化しないものではありません。10年、20年と体内に置かれ続けることで、バッグのシェル(外側の膜)が徐々に劣化し、細かなひび割れや破損が生じることがあります。

バッグが破損すると、中のコヒーシブシリコンと呼ばれる粘り気のあるゲル状の物質が漏れ出し、周囲の被膜や組織に染み込んで炎症を起こしたり、硬いしこりを形成したりすることがあります。また、バッグが破損していても見た目や触り心地に大きな変化が現れないサイレントルプチャー(無症状の破損)という状態もあり、知らず知らずのうちに劣化が進んでいることがあるため注意が必要です。

シリコンバッグは時間とともに周囲の組織や製品自体に変化が生じます。少しでも違和感や形の変化、硬さを感じた場合は、決して放置せず、早めに専門医の診察を受けることが大切です。

年を重ねてから豊胸後の変化に悩まないための予防と対策

年を取ってからのバストトラブルを防ぐためには、最初のバッグ選びや手術方法の選択、さらには日頃のメンテナンスが極めて重要です。将来を見越してどのような準備ができるのかを解説します。

自身の体型や組織に適したバッグのサイズと挿入位置の選択

将来的に不自然な見た目になるのを防ぐための第一歩は、手術の段階でご自身の体に合わない大きすぎるバッグを選ばないことです。もともとの胸の皮膚の伸びやすさや脂肪の厚みに合わせ、将来の体型変化を見越した、無理のない適切なサイズを選択することが推奨されます。

また、バッグを挿入する階層(乳腺下、大胸筋下、大胸筋膜下など)の選択も重要です。皮膚が薄い痩せ型の方であれば、大胸筋の下にバッグを配置する大胸筋下法を選択することで、加齢によって皮膚や脂肪が薄くなってもバッグの輪郭が浮き出にくくなります。一人ひとりの骨格や将来の体型変化を考慮した、綿密なシミュレーションとプランニングを行うことが大切です。

定期的な乳がん検診やメンテナンスの受診

シリコン豊胸を行った後も、健康維持のために乳がん検診を定期的に受けることが不可欠です。豊胸をしていると検診を断られるのではないかと不安に思う方も多いですが、現在ではシリコンバッグ挿入に対応した3Dマンモグラフィや超音波(エコー)検査を実施している医療機関が増えています。

定期的な検診は、乳がんの早期発見だけでなく、バッグの破損やカプセル拘縮の有無、位置のズレなどを早期に発見するための絶好の機会となります。少なくとも1年に1回は、バストの状態を確認する習慣をつけましょう。異常を初期段階で見つけることで、大がかりな手術を避けて適切な対応を取ることが可能になります。

豊胸手術後に推奨されるセルフケアの習慣化

手術直後から一定期間、医師の指示に従って適切なアフターケアを行うことで、将来的なカプセル拘縮のリスクを低減させることができます。

近年主流のスムースタイプやマイクロテクスチャタイプのバッグなど、製品の種類によっては術後のマッサージが不要なものもありますが、胸の皮膚を柔らかく保つための保湿スキンケアや、適切なブラジャーの着用によるバストのサポートは、どのようなバッグであっても有効です。特に加齢による下垂を防ぐために、ナイトブラなどを用いて睡眠中も胸が横に流れたり下垂したりするのを防ぐセルフケアが、将来の不自然な形状への変化を遅らせる手助けとなります。

将来を見据えた無理のないサイズ選びと、適切な挿入位置の選定が、10年後の美しさを左右します。導入したバッグの特徴を理解し、毎日のスキンケアや検診を継続しましょう。

すでに年齢による変化が生じてしまった場合の修正治療法

すでに年を重ねて、バッグの浮き出や硬化、体型とのミスマッチなどのトラブルが発生している場合でも、適切な修正手術を行うことで、健康で自然なバストを取り戻すことができます。現在の状況に応じた主な3つの修正方法をご紹介します。

古くなったバッグを取り出すシリコンバッグ抜去術

年齢とともに大きな胸が不要だと感じるようになった場合や、破損・強い拘縮などのトラブルが生じている場合の最もシンプルな解決策が、バッグを完全に取り出す抜去手術です。

脇のシワや乳房の下のラインなど、目立たない部分を小さく切開し、挿入されているバッグを丁寧に取り出します。同時に、厚くなってしまった被膜(カプセル)も必要に応じて一緒に切除することで、元の健康な胸の状態にリセットすることができます。体に人工物が入っているという精神的な不安からも解放されるため、シニア世代になってからこの治療を選択される方が非常に増えています。

抜去後の皮膚のたるみに対するケア

長年にわたり大きなバッグが入っていた場合、バッグを取り出すことで皮膚が伸びてたるんでしまうのではないかと心配される方がいます。元のバストサイズや皮膚の収縮力にもよりますが、多くの場合は時間の経過とともに、皮膚が持っている自然な引き締め力によってある程度元に戻っていきます。ただし、たるみが非常に強く、皮膚が余って垂れ下がってしまう場合には、必要に応じて皮膚のたるみ取り手術を併用し、すっきりとした自然な形に整えることも可能です。

新しいバッグへ入れ替えるバッグ交換手術

バストのボリュームは維持したいものの、古いバッグの経年劣化や破損、カプセル拘縮が気になるという場合には、最新のシリコンバッグへの入れ替え手術を行います。

最新のシリコンバッグは、耐久性や安全性が格段に向上しており、触り心地も本物の胸に非常に近い、柔らかく自然なジェルが使用されています。古いバッグを取り出すと同時に、現在の年齢や体型に調和する、少し控えめなサイズや、より自然な形状(しずく型のコヒーシブバッグなど)に入れ替えることで、不自然さを解消しながら、若々しく美しいバストラインをキープすることができます。

抜去と同時に自身の脂肪を注入するハイブリッド修正

シリコンバッグを取り出した後のバストのしぼみや皮膚のたるみを防ぎつつ、人工物ではない自然なバストを手に入れたい方に最適なのが、バッグ抜去と同時にご自身の余分な脂肪を吸引してバストに移植する治療法です。

太ももやお腹などから吸引した良質な脂肪を乳房に細かく注入することで、人工物特有の硬さや輪郭の浮き出といったリスクがなくなり、温かく柔らかい、完全に自分の組織としてのバストが完成します。加齢によって痩せてしまったデコルテの削げ(ボリュームロス)を自然にふっくらとカバーするのにも、脂肪注入は非常に適したアプローチです。バッグの不自然な見た目を解消しつつ、本物の胸らしい質感に戻したい方から高く支持されています。

不快感や見た目の違和感がある場合は、バッグの抜去や入れ替え、脂肪注入などの修正治療で解決できます。ご自身のライフスタイルに合わせた最適な方法を一緒に見つけましょう。

シリコン豊胸と年齢に関するよくある質問

多くの女性が抱く、年齢を重ねた際のシリコン豊胸に対する疑問や不安について、分かりやすくお答えします。

シリコンバッグを入れたまま乳がん検診は受けられますか

はい、受けることができます。ただし、マンモグラフィ検査の際にバッグが圧迫されて破損するリスクを避けるため、事前に必ず豊胸手術を受けていることを検診機関に申告してください。

現在では、バッグを傷つけないように配慮したマンモグラフィの撮影技術や、超音波(エコー)検査、MRI検査などを組み合わせることで、安全かつ正確に乳がん検診を行うことが可能です。また、シリコンバッグが挿入されていても、専門の乳腺外科であればがんの早期発見を妨げることはありませんので、安心してお近くの対応クリニックを受診してください。

豊胸後に年を取ってバッグを抜去すると胸はしぼんでしまいますか

長期間にわたって大きなバッグが挿入されていた場合、バッグを取り出すことで、一時的に皮膚が伸びてしぼんだように見えたり、シワが寄ったりすることがあります。しかし、皮膚にはある程度の自己収縮力があるため、数ヶ月から半年ほどの時間をかけて徐々に引き締まっていきます。

どうしても抜去後のボリューム低下や皮膚のたるみが気になる場合は、バッグ抜去と同時に、ご自身の体から採取した脂肪をバストに注入する脂肪注入豊胸を併用することをおすすめします。これにより、しぼみをしっかりと防ぎ、自然でハリのある胸元を維持することができます。

バッグの寿命は何年くらいで交換が必要ですか

一般的に、従来のシリコンバッグの耐久年数は10年から15年程度が目安とされていました。しかし、製品の破損やカプセル拘縮などのトラブルが全く発生していないのであれば、10年が経過したからといって、必ずしもすぐに交換しなければならないわけではありません。

現在の最新バッグはさらに耐久性が高まっていますが、ご自身では気づかないサイレントルプチャー(無症状の破損)が起きている可能性もあります。そのため、手術から10年を過ぎたら、状態を正確に把握するために、クリニックで定期的に超音波(エコー)検査などのチェックを受けることをおすすめします。

高齢になってからシリコンバッグを除去する人は多いですか

はい、実は高齢になってからシリコンバッグの除去(抜去)を希望される方は非常に多くいらっしゃいます。50代、60代、あるいはそれ以上の年齢になり、健康意識の高まりやライフスタイルの変化にともない、異物を体内に置いたままにしておくことに不安を感じるようになる方が多いためです。

また、今後の乳がん検診をよりスムーズに受けたいと考えたり、加齢によって体全体が痩せてきてバッグが目立つようになったことを機に、すっきりとした自然な体にリセットしたいと抜去を選択されるケースも少なくありません。バッグを取り出すことで胸元が軽くなり、お洋服の選択肢が広がるなど、前向きなセルフケアとして捉える方が増えています。

藤林万里子
形成外科専門医:グラムルールクリニック銀座 院長
グラムルールクリニック院長の藤林万里子と申します。私は日本形成外科学会認定専門医および日本美容外科学会(JSAPS)正会員として、美容医療に携わってまいりました。患者様の理想とする美しさを実現し、自信に満ちた毎日を送っていただくためのサポートを全力で行ってまいります。

【主な資格】
日本形成外科学会 認定専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
【経歴】
2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長
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