脂肪吸引したのに二重顎が消えない?知恵袋で多い悩みの原因と解決法

脂肪吸引をしたにもかかわらず二重顎が治らない場合、術後のダウンタイムに伴う拘縮や脂肪の取り残し、生まれつきの骨格、皮膚のたるみといった原因に応じた適切な対策を行うことで理想のフェイスラインへと改善できます。

あご下の脂肪吸引後に期待通りのシャープな輪郭にならず、逆に二重顎が消えずに残ってしまったという相談が数多く寄せられています。時間と費用、そしてダウンタイムの辛さを乗り越えて手術を受けたにもかかわらず、結果が伴わないと強い不安や後悔を感じてしまうのは当然のことです。

しかし、実際には術後間もない時期の一時的な現象であるケースや、脂肪以外の根本的な要因が隠れているケースなど、お顔の状態によっていま取るべきアプローチは大きく異なります。

目次

脂肪吸引後に二重顎が残る4つの主な原因

脂肪吸引の手術自体は無事に終了していても、ご自身が思い描いていたように二重顎が改善されたように見えないのには、いくつかの明確な理由が存在します。まずはご自身の状態がどれに当てはまりそうか、考えられる4つの原因を詳しく見ていきましょう。

ダウンタイム中の拘縮による一時的なむくみ

術後から数ヶ月の間、二重顎が消えない原因として最も多く見られるのが拘縮(こうしゅく)と呼ばれるダウンタイム特有の現象です。

脂肪吸引では、皮膚の下にある皮下脂肪をカニューレという細い管を使って物理的に吸い出します。脂肪がなくなった部分は一時的に空洞状態になりますが、人間の体はこれを一種の怪我として認識し、ダメージを受けた組織を修復しようと活発に働きます。

この修復の過程で、組織がくっつき合い、硬く引き締まるのが拘縮の正体です。一般的には術後3週間から数ヶ月にかけてピークを迎えます。この時期は、あご下が石のように硬くなったり、皮膚が不自然にひきつれたり、血流やリンパの流れが滞ってむくみが生じやすくなります。その結果、あごを引いたときに硬いお肉が乗っているように感じられ、二重顎が治っていないように見えてしまうのです。これは体が正常に治癒に向かっている証拠であり、決して手術の失敗ではありません。

医師の脂肪の吸引不足

ダウンタイムが完全に終了しているにもかかわらず、指でつまめるほどの柔らかい脂肪の厚みが残っている場合は、医師による脂肪の取り残し(吸引不足)が疑われます。

美容外科医があご下の脂肪をギリギリまで限界まで吸引しないのには、明確な理由があります。皮膚のすぐ裏側まで極限まで脂肪を取り除いてしまうと、皮膚と筋肉が直接癒着してしまい、表面がデコボコになったり、上を向いたときに強いひきつれが生じたりするリスクが格段に高まるためです。また、あご下周辺には重要な神経や血管が走行しており、これらを傷つける危険性も考慮しなければなりません。

このようなリスクを過度に恐れた結果、安全を最優先にするあまり、本来であれば吸引すべき層の脂肪まで残してしまい、結果的に二重顎が解消されないケースが存在します。

あごが小さいなど骨格的な影響

もともとの骨格の形が、二重顎の形成に大きく関わっているケースも少なくありません。特に日本人に多いのが、下あごの骨が小さかったり、あご先が奥に引っ込んでいる(後退している)骨格です。

下あごの骨は、あご周辺の脂肪や皮膚、筋肉をピンと張った状態で支えるテントの支柱のような役割を果たしています。この支柱が短い、あるいは小さいと、テントの布地にあたる皮膚や脂肪が余ってしまい、たるんで下に落ちてしまいます。このような骨格的な特徴を持っている方は、あご下の脂肪をいくら綺麗に吸引して中身を空っぽにしても、土台となる骨が皮膚を支えきれないため、物理的に二重顎のようなもたつきが生じやすくなります。

皮膚や筋肉のたるみによる影響

脂肪そのものはしっかりと減っているのに、二重顎に見えてしまうもう一つの大きな原因が、皮膚と筋肉のたるみです。

長年たっぷりと脂肪がついていたあご下の皮膚は、中の脂肪のボリュームに合わせて伸びきった状態になっています。脂肪吸引で中身の脂肪だけを急激に減らしても、伸びた皮膚がすぐに元のサイズに縮むわけではありません。風船の空気を一気に抜いた後に、表面のゴムがシワシワになって余ってしまうのと同じ状態です。

また、あご下から首にかけて広がる広頸筋(こうけいきん)という筋肉が加齢などによって緩んでいる場合、脂肪がなくなっても筋肉そのものがハンモックのように垂れ下がっているため、シャープなフェイスラインにはなりません。

時期と原因別で考える二重顎への具体的な対策

二重顎が残る原因を理解した上で、次はいま取るべき最適な行動について解説します。術後の経過期間や、医師による客観的な診断結果に合わせて、焦らず適切なステップを踏むことが解決への一番の近道です。

術後3ヶ月未満の場合はそのまま様子を見る

もしあなたがまだ術後3ヶ月未満であれば、今の状態で完成形だと悲観する必要はありません。顔の脂肪吸引の仕上がりは、一般的に術後3ヶ月から6ヶ月程度の期間を要します。

この時期はまだ拘縮が強く残っており、組織が硬くむくみやすい状態です。あごを引いた時に二重顎のように見えがちですが、拘縮が少しずつほぐれるにつれて、皮膚が新しく形成された輪郭に沿ってピタッと引き締まり、フェイスラインがシャープに変化していきます。

この期間は、自己流で無理な対処をするのではなく、クリニックから指示されたケアを忠実に守ることが最も大切です。

  • 圧迫固定(フェイスバンド)の着用: 術後しばらくの間、空洞になったスペースを圧着させ、内出血や腫れを最小限に抑えるために非常に重要です。
  • インディバ(高周波温熱治療)の活用: クリニックや専門のサロンで受けられるインディバは、深部体温を上げて血流やリンパの流れを促進し、拘縮の回復を大幅に早める効果が期待できます。
  • 優しいマッサージとストレッチ: 術後1ヶ月程度経過し、医師の許可が出たら、入浴中などに首筋から鎖骨へ向かってリンパを流すような優しいマッサージを行うと、むくみが取れやすくなります。

術後6ヶ月以上経っている場合はクリニックで検診を受ける

術後半年以上が経過し、あご下の硬さやひきつれといったダウンタイムの症状が完全になくなっているにもかかわらず、明らかに脂肪の膨らみや二重顎が変わらない場合、自然治癒によるこれ以上の変化は期待できません。

この段階で最初にすべきことは、焦って他のクリニックを探すことではなく、施術を受けた執刀医のもとへ行き、しっかりと検診(アフターフォロー)を受けることです。術前の写真と現在の状態を比較し、客観的に見て脂肪の取り残しがあるのか、それとも骨格やたるみが原因なのかをプロの目で診断してもらう必要があります。

もし医師が吸引不足であることを認めた場合、多くの優良な美容外科クリニックでは術後保証制度が設けられています。一定期間内であれば、無料あるいは麻酔代などの実費のみで再手術(修正手術)を受けられるケースが多いため、まずは一人で悩まずに相談してみることが重要です。

脂肪以外の原因と診断された場合は別の施術を検討する

検診の結果、医師から皮下脂肪は十分に取れていると診断され、実際につまんでも柔らかい脂肪の厚みを感じない場合は、脂肪吸引の限界に達していると言えます。この場合、同じアプローチを繰り返しても意味がないため、原因に応じた別の施術に切り替える必要があります。

あごが小さい・後退している方の場合

骨格の土台を補強する施術が圧倒的に効果的です。あご先に少しボリュームを出して前に押し出すことで、あご下から首にかけての皮膚がピンと引っ張られ、二重顎が嘘のように解消されます。横顔の美しさの基準であるEライン(鼻先とあご先を結んだ直線)も同時に整うため、全体的な顔の印象も洗練されます。

代表的な施術としては以下の2つが挙げられます。

施術名特徴とメリットデメリット・注意点
ヒアルロン酸注入注射のみで5〜10分で完了し、ダウンタイムがほぼない。仕上がりの微調整がしやすい。時間の経過とともに体内に吸収されるため、定期的な注入(1〜2年に1回程度)が必要になる。
プロテーゼ挿入口の中を切開してシリコンなどの人工軟骨を挿入する。半永久的に効果が持続する。手術によるダウンタイム(腫れや内出血)がある。挿入位置がずれるリスクがゼロではない。

皮膚や筋肉のたるみが原因の方の場合

余ってしまった皮膚や緩んだ組織を引き締める(タイトニング)治療が必要です。

物理的に即効性を求めるのであれば、糸リフト(スレッドリフト)が有効です。こめかみや耳の裏あたりから特殊な医療用の糸を皮下に挿入し、たるんだ皮膚や脂肪を直接引き上げて固定します。

メスや糸を使わずに引き締めたい場合は、HIFU(ハイフ)などの超音波治療が推奨されます。皮膚の深層にあるSMAS筋膜という組織に熱エネルギーを点状に照射し、熱収縮を利用して土台から引き締めます。脂肪吸引後の伸びた皮膚の引き締めとして、術後のケアメニューに取り入れているクリニックも少なくありません。

脂肪吸引後の二重顎に関するよくある質問

最後に、二重顎の改善に向けて実際に行動を起こす際、患者様から特によく寄せられる現実的な疑問について、医学的な観点からお答えします。

他院での修正手術はいつから受けられますか

基本的には前回の脂肪吸引から最低でも「半年間」は期間を空ける必要があります。

術後3ヶ月から半年間は、皮膚の下の組織が修復を続けており、硬く癒着している状態(拘縮)です。この状態で無理に再びカニューレを挿入して吸引を行おうとすると、組織に過度なダメージを与え、激しい出血や強い凹凸、神経損傷といった重大なリスクを招きます。また、組織が硬いと正確に脂肪の量を見極めることも困難です。他院での修正を希望する場合でも、組織が完全に柔らかく回復し、状態が安定する術後6ヶ月以降にカウンセリングへ行くことを強くお勧めします。

拘縮中のマッサージはどの程度の強さで行うべきですか

痛気持ちいいと感じる一歩手前、表面の皮膚を優しく撫でて流す程度の強さが正解です。

早く二重顎を治したい一心で、硬いしこりのような部分をゴリゴリと強く押し潰すようにマッサージしてしまう方がいますが、これは逆効果です。強い摩擦や圧迫は、修復中の組織に新たな炎症を引き起こし、かえって拘縮を長引かせたり、内出血を再発させたりする原因になります。マッサージの目的はあくまで滞ったリンパや血流の改善です。オイルやクリームをたっぷりと使い、滑りを良くした上で、あご先から耳の下、そして首筋を通って鎖骨のくぼみへと、老廃物を優しく掃き出すようなイメージで行ってください。

骨格やたるみが原因か自分で見分ける方法はありますか

完全な自己判断は難しいですが、あごの角度と皮膚のつまみ具合で簡易的なセルフチェックが可能です。

横顔を鏡で見たとき、あご先が唇よりも極端に後ろに引っ込んでいる場合や、首とあごの境目が曖昧で斜め一直線に繋がっているように見える場合は、骨格(下あごの後退)が影響している可能性が高いです。また、たるみが原因かどうかは、あご下の二重顎になっている部分を指で軽くつまんでみてください。つまんだ組織の中に、ブニョブニョとした脂肪の厚みや弾力を感じず、薄い皮だけがビロンと伸びてつまめるようであれば、脂肪の取り残しではなく皮膚のたるみであると推測できます。ただし、最終的な治療方針の決定は、必ず専門医の触診と視診に基づいて行ってください。

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藤林万里子
形成外科専門医:グラムルールクリニック銀座 院長
グラムルールクリニック院長の藤林万里子と申します。私は日本形成外科学会認定専門医および日本美容外科学会(JSAPS)正会員として、美容医療に携わってまいりました。患者様の理想とする美しさを実現し、自信に満ちた毎日を送っていただくためのサポートを全力で行ってまいります。

【主な資格】
日本形成外科学会 認定専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
【経歴】
2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長
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